建築家 安藤忠雄氏設計の子ども向け文化施設「こども本の森 中之島」内の映像インスタレーション『本のかけら』を企画・制作しました。
「こども本の森 中之島」は、建築家の安藤忠雄氏が設計・建設し、大阪市に寄贈した文化施設。国内外から寄贈された絵本や児童文学など約1万7千冊が収蔵されており、館内だけでなく、この施設がある公園内の広場や芝生などでも自由に本を読むことができます。新型コロナウイルスの影響で開館が延期となっておりましたが、ようやく7月5日に開館を迎えました。
『本のかけら』
こども本の森の奥にある静寂につつまれた円筒の空間。そこで本への興味・関心をひく映像作品を上映します。いくつかの本から切り取られた物語の断片が壁に映し出され、子どもたちを物語の世界へ誘います。
BACH幅氏により選書された異種作品たちが紡ぎ出す新たな物語をアニメーションで表現しました。実際は動かない本の中。でも本当は、様々な感情や時の流れがそこにあります。その世界をアニメーションで描くことで、本を読んで初めて感じる”本の世界の鼓動”を見る人に伝えます。
今回4冊それぞれが持つ世界観で一つの物語を作り上げるため、イラストは新たに描き起こしています。影絵をイメージしたイラストには、絵本らしい質感と深みを出すためのテクスチャーを加えました。また音が大きく反響する円筒空間を活かしたサウンドシステムを構築し、音が全身を包み込むような感覚を実現させました。
この空間が、一人でも多くの子どもたちとステキな本との出会いのきっかけになることを心より願っています。
CREDITS
- Producer
- Creative Director
- 佐藤 文彦(Rhizomatiks Design)
- Art Director/Director
- 中村 佑人(MARUKAJIRI)
- Illustrator
- 福澤 卓馬
- Animator
- 大石 直樹(Big! Co.,Ltd.)
- Editor
- 大橋 修平
- Music
- 武藤 昇(Resonair)
- Projection Coordinate
- 岸本 智也
- Sound Coordinator
- 南 慎一, 大内 健司
- 施工
- モノコンセプションプロダクツ
- 機材協力
- ユニバーサル・ビジネス・テクノロジー
- 記録映像
- Timothée Lambrecq
- 総合プロデュース・選書協力
- 幅 允孝(BACH)